設立趣旨

茶は、古来より世界各地の文化を繋ぐ触媒としての働きをしてきました。

我が国に仏教と共に伝来した茶は、中国の文化や習慣を市民にわかりやすく伝えるための1つの手段でもありました。
茶という嗜好性飲料を介することで、両国間には多くの文化的交流が生まれ、その後の我が国独自の文化形成においても、茶は大きな役割を果たしてきました。

現代においては、我が国で独自に発達した日本茶道が台湾や中国の茶文化に大きな影響を与え、中国茶芸という新しい文化が生まれています。
茶が持つ文化の伝達機能は、今日においても健在であります。

私ども中国茶文化協会は、中国茶と茶に関連する文化を調査・研究し、その成果を講習会やイベントや各種媒体を通じて広く一般市民に伝えることで、我が国の重要な隣人でありパートナーである中国、台湾、香港、その他アジア諸国と文化の相互理解を深めることを目指しています。

この活動を担う核となる人材を育成するために、中国茶アドバイザー、中国茶コーディネー ター資格を設け、その教育・育成及び認証事業を行います。また飲食 店や小売店など中国茶の取り扱いを希望するお店に対して、アドバイスやコンサルティング事業を行うことで、広く一般市民が美味しい中国茶を飲める環境の整 備を行います。

茶は、誰もが飲むことのできる日常的な嗜好性飲料であるとともに、茶を飲みながら、お互いの社会的立場を超えて会話を交わし、交流を生じさせる効果があります。
茶を愛する者の間では、こうした茶を媒介とした人間同士の繋がりを“茶縁”と呼んでおります。

我が国では、近年、地縁や社縁など様々な縁が薄くなり、人と人との繋がりが薄れていくことが懸念されています。
私どもは、“茶縁”という概念を広く一般に浸透させ、お茶を介した人と人の交流の場を数多く生み出すことで、社会の新しい絆の創造にも寄与できるものと考えます。

2010年6月

協会の歩み

2001年3月

中国茶文化の普及を目的とし発足。
中国茶アドバイザーの資格認証を開始するとともに、広く一般に向けた中国茶講習会を開始。

2010年6月

社員総会にて、特定非営利活動法人設立の意思決定を満場一致で行う。

2010年12月

内閣府より特定非営利活動法人としての認証を受け、法人登記を完了。

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